『現代語訳 学問のすすめ』 読了! その2

2023年11月28日

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言われている。

皆さんこんにちは、囲炉裏屋です。

今日は先週も紹介した『現代語訳 学問のすすめ』の続きです。

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印象に残った言葉

人は生まれたときには、貴賤や貧富の区別はない。ただ、しっかり学問をして物事をよく知っているものは、社会的地位が高く、豊かな人になり、学ばない人は貧乏で地位の低い人となる、ということだ。

読んで学んだこと

  • まず普通の生活に役立つ実学を一生懸命勉強すること
  • 自由とはわがままのことではない

感想

さて、今回は『学問のすすめ』の初編のお話をさせていただきたいと思います。

まずこの本で皆さんが聞いたことのある言葉といえば、冒頭の「天は人の上に~」という文句ではないでしょうか。これは読めばわかることなのですが、福沢諭吉自身の言葉ではなく、引用文です。この言葉の後に(~と言われている。)と続きます。

そしてその後に実際の世間には貧富があふれているのはなぜだ、という問いから学問を収めることの重要さを説いていくわけです。

ただ、単に学問といっても、諭吉が奨励したのは『実用性のある学問』でした。

ここでいう学問というのは、ただ難しい字を知って、わかりにくい昔の文章を読み、また和歌を楽しみ、詩を作る、といったような世の中での実用性のない学問を言っているのではない。

「実際に使えることを覚えなければいけない」ということでしょう。

そしてこの編でもう一つ紹介したいのが、「ひどい政府はおろかな民が作る」という部分です。ここでも諭吉は西洋のことわざを引用して説明しています。

西洋のことわざにある「愚かな民の上には厳しい政府がある」というのはこのことだ。これは政府が厳しいというより、民が愚かであることから自ら招いたわざわいである。

突然質問になってしまいますが、皆さんが通っていた、もしくは通っている学校の校則は厳しかったでしょうか。

僕が持っている知識の話になってしまいますが、学力の高い学校ほど規則は厳しくない傾向にあるのかな、と思います。逆に言い方は違うかもしれませんが、荒れた学校ほど規則というものも厳しくなるように感じます。

要はルールを自然と守ることができるのであれば、規則など作らなくてもいいわけです。ある程度の常識を知り、それを実践できるのであれば、わざわざ規則を敷いて厳しく見張らなくても、問題ないでしょう。

国であってもこれは当てはまるのではないか、とここでは論じています。

世の中の法律を頼りにして、身の安全を保って社会生活をしているにもかかわらず、依存するところは依存しておきながら、都合が悪くなると自分の私利私欲のために法律を破ってしまうやつがいる。矛盾していないだろうか。

国民一人一人が自らの行いを自覚して、より良い社会を目指す。これは今でも通用する言葉だと思います。

 

過去,雑談

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